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辞世の言葉

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北原白秋


一度安心したせいか、もう打ち勝つ気力もない。駄目だ、駄目だよ。


当時、姦通罪は死罪でした。
その中、既婚の女性徒関係を持った詩人、歌人でもある北原白秋。

自宅療養中――

「ああ蘇った。隆太郎、今日は何日か。11月2日か。新生だ、新生だ。この日をお前達よく覚えておおき。私の輝かしい記念日だ。新しい出発だ。窓をもう少 しお開け。ああ、素晴らしい」

しかし最後には、新生とはいかず、「駄目だ、駄目だよ」と呟いて死んでいった。
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一休宗純


死にとうない

日本に本当の意味の”禅”を、ある種露悪的に室町時代に広めた僧。
アニメ「一休さん」とは違い、幼い時に飢饉の現状などを目にし、凄絶な人生を生きる。

そんな禅を極めた彼が最後に残した言葉が、「死にとうない」。
心の中に浮かんだそのままの感慨を言葉にした、ある意味かれらしい言葉ですね。

普通なら自分が禅の体現者であると人から見なされれば、構えるものです。
しかし彼はそんな構えとは無縁で、ただ心のままに言いました。

そこにこそ、この言葉の意味が色濃く存在しているような気がします。

二宮尊徳


葬るに分を越ゆるなかれ、墓や碑を立てるなかれ、ただ土を盛り、そのわきに松か杉一本を植えれば足る

多くの小学校に銅像が存在する二宮金次郎。
彼はひたすらに質素倹約し、勤勉に働き、両親が失った土地を取り戻し、生家の再興を果した。

その後は、地主経営を行いながら小田原に出て、武家奉公人としても働きました。
そんな彼の最期の言葉は、質素倹約を人生で体現した彼らしい言葉でした。

葛飾北斎


あと10年生きたいが、せめてあと5年の命があったら、本当の絵師になられるのだが


葛飾北斎と言えば、元禄文化(上方主体)の中で、当時から押しも押されぬ人気作家。
現在でも巨匠と言われる人ですが……、死の間際まで自身を「本当の絵師」ではないと評していたのですね。

彼が自身が言う「本当の絵師」となった日には、どのような絵を僕たちにみせてくれるのか。
恐らくそれは、北斎自身にしか見えていないのでしょうね。

デカルト


わたしの魂よ、おまえは長い間捕らわれの身だった。
今こそ牢獄を出て、この肉体のわずらわしさを脱せねばならない。
喜んで、勇気をもってこの別離の時を迎えよう。


「我、想う故に我あり」

大陸合理論の師。デカルト。自然界に存在する法則を見つけ、それを体系化し合理化する。
そうやって西洋人は、自然を支配下にいれながら、科学的な知識を蓄えていきました。

その祖である彼の最期の叫び。肉体を解放した魂の叫び。
しかしここまで魂への賛歌を唱えることが出来る人も少ないと思います。